ASIA Linkの取り組みが「フジサンケイビジネスアイ」に掲載されました

ASIA Link代表の小野朋江が、フジサンケイ・ビジネスアイの取材を受けました。
(2016年9月23日(金)掲載)
【アジア人材育成 海外に飛躍 -中堅・中小の受け入れ増加 主戦力期待-】

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中堅・中小企業が、事業の海外展開を推進するための主戦力として、外国人留学生の採用に注目している現状が取り上げられています。 実際に中国人留学生を複数名採用しているメーカーの事例も紹介されています。
「外国人留学生」のほかに「技能実習生」の採用についても書かれていますが、両者は制度上の違いがあり、企業側の採用目的・職種・雇用形態・ビザの種類・期間等に大きな違いがあります。 記事の中では、この違いにあまり触れられていませんが、実際に外国人採用をこれから検討される企業においては、制度の違いや目的を認識しておく必要があります。 これまで技能実習生は、「技能を母国へ持ち帰る実習制度」という国のたてまえのもとに、実際には「日本人がやらない3Kの仕事を最低賃金で担ってくれる労働力」という側面が強くありました。 しかし、アジア各国の経済状況・労働環境の向上や技術の向上にともない、この仕組みは変化を求められる時期に来ていると私(小野)は思います。実情と合わない「技能実習」ではなく、「労働」そのものの受け入れとして制度を変えていかないと、この制度の矛盾はそのうち限界にくるでしょう(国も企業ももちろんこの矛盾を理解した上で、制度として運用しているわけです)。
その中でも、今回の記事で紹介されている川崎市の環境衛生企業「株式会社アイ・ビー・エス」の事例は、これから変化を迎えるべき技能実習制度のあり方の一つの新しい可能性を示していると思います。
「日本人が採用できないから技能実習生を」という理由ではなく、むしろこの企業には求人応募の日本人が多く集まっています。この企業がミャンマー人実習生を採用する目的は、技能を身につけた彼らに、母国へ戻ってミャンマーの環境衛生改善のために活躍してほしいからです。
同社は今年ミャンマー拠点を開設し、今後ミャンマー人社員の力によるビジネス展開を計画しています。 これが本当の「技能実習」であり、母国への技術移転です。
現在の技能実習制度の中に混在する、アイ・ビー・エス社のような本来の「技能実習」と、人手不足を解消するための「単純労働者」とは本来住み分けるべきだと思います。
今後、介護の分野にも技能実習制度が適用されます。 現在の制度が抱える根本的な矛盾について、国内で議論が進むことを願います。

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